母ちゃん
あらすじ/作品情報
みなさんはどのような家庭で育ったのでしょう? どんな親御さんに育てられましたか?僕はよくインタビューなどで、家族や両親についてよく尋ねられます。僕の書道の師匠が母親ということもあり、一緒に取材を受けたり、親子で対談をする機会も少なくありません。おかげで、大人になった今も、僕は膝をつき合わせ、母との対話を繰り返しています。ときには弟たち二人も座に加わります。思い出話をしていると、僕は父と母から多大な影響を受けてきたのだなと強く感じるのです。ベストファーザー賞やスーパーダディアワードをいただけたこと、そしてなにより妻と3人の子どもと毎日幸せに過ごせているのは、愛情たっぷりに育ててくれた両親のお陰です。僕自身も親となったことで、改めて父と母の偉大さに気づき、感謝の気持ちでいっぱいになります。先に断っておくと、父も母も、そして僕もなかなか個性的で、キャラクター強めです。傍から見れば、周囲からかなり浮いた親子に違いありません(笑)。運がいいことに、僕はADHDという特性を持って生まれたようです。恐らく、両親も僕と同じような特性を持っているのでしょう。「一つのことに極端に集中する」「ひらめきに従って行動する」「自分が良いと思った道をとことん突き進む」と、やることなすこと突拍子もないのですが、常識の枠から外れた両親あっての武田家であり、かけがいのない家族との日常は僕の一生の宝物になっています。完璧な親などこの世にはいないし、どんな親に育てられるかは、子どもの人生において重要な意味を成すのは確かなことです。一つ言えるのは、幼いころの環境がどうであれ、家族と過ごす時間の中にはたくさんの気づきが潜んでいるということです。そして、僕の場合は幸いにして、「みんなに僕の家族のことを知ってほしい」と思えるほど、いい感じの親子関係を築くことができました。本書では僕と僕の両親の人生と、そして親子で(主に母・武田双葉と)どのような言葉をかけ合ってきたのかをご紹介いたします。ときどき、荒々しいシーン描写や汚い言葉が飛び出しますが、(時効ということで)ご容赦ください。では、はちゃめちゃで、楽しい家族の物語をお楽しみあれ!